【前編】標高差約300m!ロープウェイなしでも里山並みの楽チンさ!那須岳・南月山/栃木県(20年6月)

登山レポート
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山の状況は常に変化します。くわしくはこのウェブサイトについて

今日は、里山ではありませんが里山並みの標高差(出発地との差316m)でラクに楽しめる山、那須(なす)の南月山(みなみがっさん/なんげつさん)を紹介します!
南月山は那須岳(那須連峰)の山の1つで、標高は1775mあります。
那須岳は古くから登山者が多く、現在も営業している温泉小屋「三斗小屋温泉」は江戸時代にすでに多くのお客さんで賑わっていたそう。

今回は、「登山が初めて」である叔母を連れて行ってきたので、そのときの様子をレポートします。

ふじはらレート
好き度      ★★★★★・・・様々な景色が見られる
案内板の有無   ★★★★☆・・・道は明瞭
静かさ      ★★★☆☆・・・牛ヶ首までは人多い
眺望       ★★★★☆・・・晴れていれば抜群
駐車場      ★★★★★・・・公営駐車場、トイレあり
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今回歩いたルートはこちら

(右下の「山行記録のページへ」のページに飛ぶとヤマレコのページに飛びます)

訪れた時期 2020年6月中旬
当日のコースタイム(寄り道したりすることもあるので参考程度に。)
1011峠の茶屋駐車場 – 10:41中の茶屋跡 – 11:13峰の茶屋跡避難小屋11:24 – 11:48無間地獄 – 11:59牛ヶ首12:00 – 12:19日の出平12:20 – 12:49南月山13:26★今回のレポートはここまで!★ – 13:58日の出平14:03 – 14:23牛ヶ首 – 14:33高雄口 – 15:10牛ヶ首山頂分岐 – 15:19那須ロープウェイ山頂駅15:20 – 15:24那須ロープウェイ山麓駅15:31 – 15:41峠の茶屋駐車場15:42 ※下山時のみ那須ロープウェイを使用※
歩行時間 約4時間3分
歩行距離 約7.5km

山のレポート

南月山の今回紹介するコースは、栃木県那須町の峠の茶屋駐車場からスタート。ここまでは東北自動車道 那須ICから約20キロです。
(公共交通機関を利用する場合は、那須塩原駅から路線バスがあります)

まずは「峠の茶屋」に駐車です!標高1460mからスタート。ちなみに例年12月~3月中旬の冬季は雪山となるため、約2キロ下の大丸園地(おおまるえんち)に駐車します。

右側に映っているのが、「登山指導所」。土日はボランティアの方がいて、いろいろ教えてくれたりもします。小屋の前に「入山届」が置いてありますが、無いこともあるので、インターネットから事前に入山届をすると確実です。

駐車場から5分歩くと、「山の神」と書かれた鳥居があります。ここから山道です。

山の神に今日の登山の無事を祈ります。

鳥居から「峰の茶屋」まではほぼ1本道で分岐はありません。

左側にロープウェイが見えます。どこだかわかりますか??

ヒトリしずかちゃんの群生がありました。

鳥居から15分ほどで、森林を抜けます。荒々しい火山の雰囲気です。

右側には、岩っぽい朝日岳も間近に見えます。かっこいいですよねー!今日は行きませんが。

今日のルートでは1カ所だけ鎖があります。足元を十分に確保して進みます。

関東で高山植物が見られるのはおおむね2300m以上ですが、1600m前後の那須岳でどうして見られるのでしょうか?その答えが書いてある看板です。

火山の噴火の影響が強く残っていること、風が強く一般の植物が生育しづらい環境であるため、高山植物が生き残っていける環境だそうです。那須岳の森林限界が低いのもそのせいですね。おかげで景色が素晴らしいのです。

鳥居から40分程度で「峰の茶屋」に到着。ここには無人小屋があり、悪天時に休憩するときはとても助かります。(風の強い時の那須岳はハンパなく強いです)

峰の茶屋の前は眺望が開けており、晴れていれば那須の町が見えます。

那須岳の主峰「茶臼岳」も見えますが、今日はガスってて上の方が見えません。

避難小屋の裏側にも、山々が連なっています。

小屋で、朝日・三本槍岳方面、三斗小屋温泉方面、茶臼岳方面と分岐します。今日は茶臼岳方面に行き、そのあと「牛ヶ首」方面に進みます。

石がゴロゴロしているので橋がかかっています。

登山道の脇に噴気孔があり、硫黄の臭いと、湯気が噴き出ています。ウーン腐卵臭!毒性のガスが出ている可能性があるので、近づきすぎないように!

叔母が「あの岩、リスと犬に見える。」というので、そちらを見てみると、なるほど見えます。リスと犬。

ふと足元を見ると、硫黄成分をしっかり含んでいそうな石?固形物?があります。

標高差のほとんどないトラバース(横移動)道を、のんびり歩いていると、正面に今日の目的地「南月山」が見えてきました。

「姥ヶ平」への分岐点、姥ヶ坂を通過。姥ヶ平もいいところですが、今日はスルー。

「峰の茶屋」から約30分で「牛ヶ首」に到着!

牛ヶ首は風の通り道なので、風がありますが、ベンチで休憩できます。

ちなみに、本家本物山形県庄内の「月山」にも、「牛首」や「姥沢」など似たような地名があるんですよね。

ちなみに、那須岳に関する文献を読んだところ、主峰「茶臼岳」は明治頃まで「月山」と呼ばれていたそうで、南月山は茶臼岳の南にあることからそう名前が付いたのではないか、と書かれていました。

さて、ちょっと休憩して、いざ南月山へ。ここからは植生が変わって面白いですよ。

まず出迎えてくれたのはイワカガミちゃん。といっても6月は山の上では早春なので、他のお花はまだあんまりありません・・・

これは猛毒トリカブトの仲間かな。あとで花の写真を載せますね。

南月山への道には、風が弱いのか、木が生えています。この辺りは、8月くらいになるとお花でいっぱいになります。

下の方に「姥ヶ平」が見えました。あの砂地みたいなところです。ベンチがたくさんあって、静かで、良いんですよねー。紅葉の時期は紅葉で包まれます。

ナナカマドでしょうか。紅葉がきれいな木です。

後ろを振り返ると、茶臼岳のガスがとれて、かっこいい山容が見えます。

ちょっとだけ、岩場があります。手と足をしっかり使って登ります。

天狗のお鼻のように見える「テングスミレ」(ナガハシスミレ)わかりやすくて好きです笑

晴れ間が出るといいなあ~。

「牛ヶ首」から約20分で「日の出平」に到着!ベンチがあったりします。が、ほぼ平行移動なので、あまり疲れていません。

ちなみに、この日の出平周辺では5月頃に「ミネザクラ」が多く見られるそうですが、私はまだ拝めておりません・・・5月って忙しい時期なのよネ(言い訳)

さて、先へ進みます。ちなみに以前ここを通ったときに、登山道にクマのフンらしきものを見かけたので、1人で行くときは熊鈴を鳴らしながら歩いてくださいね。

この白いお花は調べてみると、「ツマトリソウ」というそうです。

こちらは見たことがなかったんですが、調べてみたらカエデ類の新芽みたい。赤い!

こちらは調べたところ、「コヨウラクツツジ」の実かな?茨城では見かけないものばかりです!(^^)

こちらはシャクナゲの仲間の新芽でしょうか(^^)

日の出平から南月山まではすぐ。茶臼岳をバックに進んでいきます。

南月山の少し手前に、黒い石がゴロゴロしているところがあり、ここだけ植物も生えていません。噴火の影響が残る場所です。(南月山より後に噴火した茶臼岳の火山岩が飛んできたのかな?)

右を向くと、「沼ッ原調整池」が見えます。

山頂に到着!

日の出平から約30分、ほぼ平行移動で「南月山」の山頂に到着!駐車場からは約2時間40分です。今日は初登山の人を連れているので、かなりゆっくり歩きました。

南月山の山頂からは、茶臼岳がくっきりと見えます。今日はあんまりクッキリではありませんが・・・笑

南月山神社の祠もあります。

南月山山頂から、「黒尾谷岳」や「白笹山」への分岐もあります。が、こちらは歩く人が少なく、少し荒れていたりする場合もあるようなので、注意しましょう。今日は、牛ヶ首まで戻ります。

こちらは調べたところ、ハイマツの雄花なよう。こちらのサイトを参照させていただきました。

すぐ脇にマツボックリができています。ちなみに、ハイマツは雌雄あるのかな?と思い調べたところ・・・

雌雄異株、雌雄同株、どちらもあってびっくりしました。今日は、同じ木に雄花とマツボックリ両方ある株があった気がしたので、わたしは雌雄同株を支持します(^^;)

おまけ

<クリックで拡大します>

2019年9月に開催したイベントで配布した資料の一部です(^^)8月~9月に南月山で見られるお花をまとめてみましたので、参考にご覧ください。

ふじはらレートについて
このレートはふじはらが登った際の条件下(年、時期、天気、服装、アクセス方法等)に主観的に下した評価となります。たとえば、記事作成後に公営駐車場が整備されたとしても、記載がなければレートには反映されておりません。
あくまでも個人の感想とし、参考適度にお考えください。ちなみに、ふじはらが山行に行くのは自家用車が多めです。

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